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ネットワークスペシャリスト試験に合格したので勉強法とオススメ参考書を書いてみる

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こんにちは、えこみみです。

平成28年度秋期(2016年10月)にあった情報処理技術者試験 ネットワークスペシャリスト(ネスペ)試験に合格することができました! 今回で3回目の挑戦で、試験後もあまり手応えを感じなかったのですが・・採点が甘かったのか(?)合格できてました。

3回目ともなると、勉強中は「もう、ネスペの勉強はしたくない!!!!」と思ってしまうのですが(笑)、 なんとか合格することができてもう勉強しなくて済む ホッとしています。

ということで、今回の試験でやったことなどをまとめてみたいと思います。これからネスペ試験を受ける方のために、 少しでもお役に立てていただければ幸いです。

私の試験成績

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午前I得点 免除
午前II得点 88.00点
午後I得点 76点
午後II得点 71点

私の試験成績です。

午後Iは、問1と問2を選択。午後IIは問1を選択しました。

最初に記載しましたが、今回の試験はあまり手応えを感じていなかったので、午後I、IIともに70点取れていたのが意外でした。 特に午後IIの試験は激ムズと感じていたので、よくて午後IIで落ちるだろうな~と思ってました^^;

twitter2chのスレッドで合格した人の感想を見ると、「こんなに点数が取れるとは思ってなかった」という感想が多かったので、 午後の採点は結構甘く付けられているのかもしれません。

今回の合格率は、15.4%でした(IPAの統計情報より)。 過去の合格率と比べる限りでは、今回は合格率がやや高めのようです。

過去の合格率
平成28年度 秋期 15.4%
平成27年度 秋期 14.6%
平成26年度 秋期 13.9%
平成25年度 秋期 14.3%

やる気対策

私は春にセキュリティスペシャリストを受けており、そのときに書いた記事のほうに、私なりのやる気を出す方法などを記載しています。 もしよければこちらを参考にしてください。

ecommimi.hatenablog.jp

おすすめ参考書

私が使用していた参考書を紹介します。ただ、参考書だけでは基礎となる情報が足りなかったので、 後で紹介するおすすめサイトも並行して使って勉強していました。

合格精選500題 ネットワークスペシャリスト

午前対策に使用しました。

ページの表側が問題、裏側が解答になっているので、 1問ずつに切り離してフラッシュカードにするのが楽だったので選びました。 私は、Ankiというスマホアプリを使用して一問一答形式にして、スキマ時間を利用して問題を解いてました。

ただ、この書籍は2013年発行なので、内容がやや古くなってきています。 最近の午前の出題はセキュリティ関連の内容や、最近聞かれるようになった用語の出題が多いので、 この本だけでは不十分です。私は、この本に加えて、過去問も一緒に解いてました。

情報処理教科書 ネットワークスペシャリスト

午後の試験対策の基礎固めとして使いました。

午後問題を解くのに必要となる技術の解説や、 Webコンテンツ(pdfファイルで提供されてます)の「基礎編」は ネットワークの基礎的な内容が記載されているので重宝しました。

ただ、過去問の解説は、次に紹介するネスペシリーズのほうがわかりやすかったため、 こちらの本は、午後知識の増強をメインとして使用しました。

情報処理教科書 ネットワークスペシャリスト 2016年版

情報処理教科書 ネットワークスペシャリスト 2016年版

ネスペシリーズ
  • ネスペ27 礎
  • ネスペ26 道
  • ネスペの剣 25

午後問題の過去問を解くときにメインで使用していました。

ネットワークスペシャリストの最も詳しい過去問解説」と説明にある通り、 問題文の着眼ポイントも含めて解説をしており、どうやって正答を導き出すかがわかりやすく解説されています。 なるべく容易な言葉を使用して解説していたり、 女性キャラクター(成子さん)がつまずきやすそうなポイントで疑問を問いかけたりしていて、 他の参考書にはない「とっつきやすさ」があります。

また、理解を助けるための「参考解説」として、実際にある製品で技術解説をしていたりしているので、 実務に携わってない人でも理解しやすくなっているところも良ポイントです。

そして、私が一番いいなと思ったところは、著者の問題に関する感想、総評が書かれている点です。

各問題に関して「難しかった」「丁寧に読めば回答できる問題が多かった」など問題に関して感想が書かれていて、 「難しかった」と書かれていれば、「ああ、難しかったんだな」と納得できたり、 自分では難しかったのに、「簡単だったと思います」と書かれていたら、 「もっと理解を深めなくては」と思ったり、自分に何が不足しているのかの助けになりました。

ときには、「問題の意味がわかりません」「この問題は理解に苦しんだことでしょう」などと、 試験問題にツッコミを入れている箇所もあり、「ああ、やっぱそうだよな~」と、ニンマリすることも(笑)。

※なお、筆者本人のブログによると、ネスペ28は残念ながら出ないようです。

ネスペ 27 礎 -ネットワークスペシャリストの最も詳しい過去問解説 (情報処理技術者試験)

ネスペ 27 礎 -ネットワークスペシャリストの最も詳しい過去問解説 (情報処理技術者試験)

ポケットスタディ ネットワークスペシャリスト

午後対策で使用しました。

文体にクセがあるので、読みにくいのが難点です。また、紙面の都合上からか、説明を端折っていることが多いので、 理解に時間がかかります。最初に使う本ではなく、すでに理解している内容を確認するための書籍だと思います。

また「速効サプリ」が、記述式の問題に対して役に立つと思います。 記述式の問題を分類してパターン化しているので、暗記しておくと、午後の記述問題を解く力は上がると思います。 ただ、これも、かなり文章を端折っているので、なかなか暗記できないです(笑)。 セスペの勉強のときにはかなり役にたちましたが、今回は補助的に使った感じです。

日経NETWORK

ネットワークの最新動向や、基礎的なプロトコルの解説など、ネットワーク知識を身につけるのに最適な書籍(月1雑誌)です。 VPN無線LAN、SDN、最新プロトコルなどの技術動向の説明や、実務でのネットワークトラブル体験記、 ネットワークの素朴な疑問を解決するなんでも実験室など、ネスペ試験のネタになりそうな情報が満載です。

特に今回(平成28年度)の午後Iのメールの問題は、2016年6月号を読んでいれば理解しやすかったのではないかと思うほど。

ただ、難点は、月ごとの情報誌で、1冊の定価が高い(執筆時点で月1,920円)こと。 定期購読すると1年で17,500円とやや安くなりますが、その出費を受け入れられるかどうか・・。 私個人としては、とても、役に立った書籍です。

www.nikkeibpm.co.jp

短期集中!ネットワークスペシャリスト教本

初期知識の蓄えとして使用しました。

3年間の勉強では、まずはこの本から勉強を開始するほどよく読み込んでいました。
・・が、誤植が多すぎなのであまりオススメできません(笑)

わかりやすく容易にかかれているので、基礎的な内容を理解するにはいい書籍だとは思うのですが・・・、 誤植が多すぎで、ときにはクリティカルな間違いもあるので、間違った知識を得てしまう危険があります。 おかしなところは他の参考書と比較して正誤を確かめながら読んでました。

短期集中! ネットワークスペシャリスト教本

短期集中! ネットワークスペシャリスト教本

おすすめサイト

役にたったサイトを書いていきます。

3 Minutes Networking
30Minutes Networking
ネットワークの基礎の基礎から勉強するためにとても役にたったサイト。 博士と助手のネット君の掛け合いや、Flash動画でネットワークの流れを具体的に説明していて、わかりやすく理解できるサイトです。 基礎的な知識を身につけるために使用していました。

ネットワークエンジニアとして
ネスペ用語を検索するとこのサイトが出てくる事が多いです。 Cisco向けの説明も多いですが、ネットワーク全体の理解を深めるためによく利用していました。

ネットワークスペシャリスト - SE娘の剣 -
「ネスペシリーズ」の著者のサイトです。 必要となる基礎知識が色々と説明してあるので、一通り読みました。

ネットワークスペシャリスト過去問道場|ネットワークスペシャリスト.com
午前の過去問の解説を見るために使用していました。

私の勉強法

ここからは、私の勉強法を記載していきたいと思います。

1. スキマ時間に、スマホで勉強できるようにする
暗記する内容も多いので、スキマ時間にさっと勉強できる環境を整えました。 本をずっと持ち歩くのも重たいので、私は、スマホで本を読めるようにしたり、 Anki(Ankidroid)というアプリで一問一答形式のフラッシュカードを作って勉強できるようにしてました。

2. 午前問題はひたすら過去問を解く
午前問題は、ひたすら過去問を解きました。 問題の最初の数文字を読んだだけで、答えが導き出せるようになるまで繰り返しました。 ※4択なので、数回繰り返せば、なんとなく覚えられます。

最近、午前は新規問題の出題が多いような気がするため、 過去問からの出題は、確実に得点できるようにしておきたいところです。

3. 参考書の内容をまとめる
私は、本を読んだだけでは内容をすぐに忘れてしまうので、参考書の内容をまとめていました。 本を読むだけでは、理解した「つもり」になるのですが、、 まとめる作業をすると「あれ?これって具体的にはどういうこと?」と思うことが多いです。

そういった疑問点を、ネットで調べたりしながら進めました。 まとめ作業は時間はかかりますが、しっかり腑に落ちるまで理解するようにしました。

4. 午後の問題を解く
私は、午後Iと午後IIの過去問を、過去3回分、繰り返し解きました。 午後IIはボリュームがあるので中々時間が取れないのですが、 後回しにすると結局やらなくなるので、少しずつでもすすめるようにしました。

私は、朝の出勤前に問題を解いてました。(夜は頭が働かないので)。

5. ポケットスタディの「速効サプリ」の暗記
クセがあるので読みにくいですが、速効サプリの暗記をしました。 当日はそれほど役にたった印象はありませんでしたが、 文章問題を解く力の増強にはなったと思います。

6. 日経NETWORKを読む
日経NETWORKは、ネットワーク最新動向や、ネスペの問題にもなりそうなトラブル体験談など、 ネスペ試験のネタになりそうな情報が沢山あります。

書籍自体は薄いのですが、内容は濃いです。じっくり読むと時間がかかります。

試験前日と当日の心構え

ここからは、試験前日と当日に私が気にしていた心構えを記載します。

前日はそこそこに切り上げる

ネットワークスペシャリスト試験は、午前Iを含めると、 午前9時半から午後4時半までの長丁場です。 前日に頑張りすぎると、後半、集中力が切れると思うので、 前日の勉強はそこそこにして、早く就寝しました。

昼食は眠くならないものを

個人差があると思いますが、私は、昼食は

  • 軽くとる(お腹が鳴るのを抑えるぐらい)
  • 糖質(炭水化物)や、血糖値の上がるものは控える
  • 手早く食べられるもの

にしました。

昼休憩は40分ほどしかなく、ゆっくりとしている時間がないです。 午後のために復習もしたいので、昼食はパパっと取れるものにしました。

また、私は、あまり食べすぎると午後に頭がぼんやりしてしまうので、 食べ足りないな、と思うぐらいの分量しか食べませんでした。 そして、体質によると思うのですが、糖質をとると眠くなりやすくなるという話もあるので、 なるべく、控えたほうが無難だと思います。

可能であれば、前日までに昼食候補を見つけておくといいと思います。

また、私はこれ↓を当日、お茶に溶かしておいて、昼食時に飲みました。 難消化性デキストリンは、食後の血糖値上昇を抑える効果があるそうです。

※当日いきなり飲んだらお腹を壊すのでは?という不安があったので、  私は、試験の数日前から何度か飲んで様子を見てました。(特に何もありませんでしたが)。

午前の最初の問題は新規問題が出やすいかも

午前I、IIともに、問1は新規問題が出ることが多い印象があります。 今までに見たことが無い問題が最初にでると、そこで焦ってしまうのですが、 落ち着いて、いったん後回しにして、できる問題をまずは解くのがいいと思います。

午前の不安なところは昼休みに確認する

午前で出てきた用語が、午後に出てくることがあります。 例えば、今回(平成28年度)では、午前IIの問15でWebSocketプロトコルに関する出題がありましたが、 午後IIの問1で、WebSocketに関する内容が問われています。

また、前回(平成27年度)では、午前IIの問2でZigBeeに関する出題があり、 そのときの午後IIの問1でZigBeeが問題文に登場しています。

午前の問題で初めて見る用語に出くわすことは結構あります。今はスマホタブレットなどで 簡単に用語の意味を検索できるので、そういう用語が出てきたときは、 昼休みに簡単に確認しておくことをオススメします。

思うこと

実務がなくても取れる

ネスペは、主にネットワークの設計や管理などに関する知識が問われます。 なので、ネットワーク関連の仕事をしていたりすると有利です。

ですが、実務経験がなくても勉強をすれば資格は取れると思います。 私もVLANってなに?と思われるようなところで仕事をしていますが、今回、合格することができました。

大事なのは、勉強してネットワークの知識が身につくことが楽しいと思えるかどうかだと思います。

勉強しなくても受かるか?

たまに「勉強しなくても合格できた」という人がいます。

専門の仕事をしているからなのか、運が良かったのか・・ いずれにしても、すごいなぁと思ったり、勉強して受からなかった自分が惨めになったりすることもありますが(笑)、 私は、ネスペ試験は勉強して知識を得ないと取得できない試験だと思っています。

というのも、ネットワークの知識がないとそもそも何を言っているのか分からないからです。 マークシートなら知らず、記述問題がある午後試験で、理解できない問題を解いて合格できることは(ほぼ)無いと思います。

なので、「勉強しなくても合格できた」という発言には惑わされず、悔しがらず、 地道に勉強をするのが一番だと思います。

運も必要?

ネスペの試験問題は広範囲なので、得意ではない分野の問題がでることもあります。 出題される内容や、どの問題を選択するか、など、運の要素もあると思います。

今回(平成28年度)の試験では、午後Iの3問中2問がメールに関する出題で、 一部でメールスペシャリスト試験などと言われていました。 メールに関する勉強、仕事に携わっていた人には有利だったかもしれません。

私は3回落ちてます。今回の試験も運がよかったから合格できたと思っています。 運を得るには回数を重ねるのも必要なのかもしれません。

セキュリティスペシャリスト(情報処理安全確保支援士)試験も受けよう

私は春にセキュリティスペシャリスト試験を受けましたが、 セスペの勉強が、ネスペの試験にとても役立っているなと感じました。

セスペの勉強をすることで、ネスペの理解を深めることもあります。 (例えば、DNS、メール、SSL、セキュリティ対策などはセスペでもよく出てきます)

ネスペ試験は秋にしかないので、春にセキュリティスペシャリスト (情報処理安全確保支援士)の試験を受けておくのも、ネスペ勉強に役立つと思います。

終わりに

それなりに時間をかけて勉強をして合格したときの感動はひとしおです。
(不合格だと悲しみは倍増しますが・・)

これからネスペを受験する方は、参考になれば嬉しい限りです。

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↓こちらは、春に受けたセキュリティスペシャリストの勉強法を書いたブログです。 よろしければこちらもどうぞ。

ecommimi.hatenablog.jp